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2008年9月の記事

秋を実感〜『The Road/コーマック・マッカーシー』

昨日は昼前から夕方まで下田の白浜でサーフィン。つい先週まではウエット・スーツが必要ないくらい暖かかったですが昨日は気温が低い上に海上は風が強く、半袖のウエット・スーツでは寒いくらいでした。しかし長時間サーフィンをやっていて実感するのは自分の体力の無さ。少し荒れた波にもまれながらパドリングしていると腕は疲れて上がらなくなり、息が切れて少し休まないと波に乗れないという情けなさ、、、(嘆)。 幼稚園の頃から水泳を本格的にやり、高校生の頃は水泳部で一日10km、夏休みは30km以上泳いでいた体力はもはやみじんも残っていません。まずは基礎体力を取り戻す必要がありそうです。

コーエン兄弟の映画『ノーカントリー』の原作者としても有名なアメリカの作家コーマック・マッカーシーの新作。文明が崩壊し、死に行く大地を南に向かう父子の道のりを描いた作品ですが、救いのない荒廃した世界と、そこにまるでともし火のように存在し続ける父子の魂の在り方が心に迫る作品でした。

丁度少し前にshiosai関連の打合せで環境問題に関するエキスパートの方とお会いして様々なお話を伺う機会があったり、アメリカの金融不安が表面化し、「“グローバル”なんて聞こえの良い言葉の中身はその場しのぎの陳腐なものでしか無かったの?」なんて思わざるをえなかったりで、そんな“崩壊”“荒廃”への序章は我々のすぐ横に転がっていたりするわけです。小さな子供が続けて遺体で発見されるなんていう事件も同様ですね。

『The Road』に描かれる父子の旅にはゴールがありません。「~~~に辿り着けば救われる」という目標は存在せず、ハッピーエンドなど到底ありえない結末に向かって歩みを進めるのみです。そんな底知れぬ絶望と恐怖の中で父親はあらゆる手段を尽くして子供を守り抜こうとし、子供は天使のような無垢な魂を持続させる、、、。そしてそのすべての価値が崩壊した世界においてでさえ、人間的な正義を貫こうとする2人の生き方には、「“人間”とは、“誇り”とは何か?」と考えさせられ、ある種宗教的な重みも孕んでいるように感じられます。 

Michi

小学生の頃に両親が買い与えてくれた日本画家全集に東山魁夷の作品集がありました。その中の『道』と題された絵が気に入ってその後高校を卒業するまで何かと言うと開いて見ていました。今でもどこかしら安心感のようなものを与えてくれる絵です。

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井山大今 レコーディング(Part1)

昨日&今日はshiosaiで制作する井上鑑&山木秀夫&高水健司&今剛(通称“井山大今”)のレコーディング第一弾を行ないました。この作品はジャズ的な一発録音ではなく、ある程度分けてレコーディングした音素材を後でミックスして仕上げる予定で、今回は高水さんのベースと今さんのギターを中心とした録音です。ただ、ガイドとしてドラムもあった方が楽曲の雰囲気が出やすい事もあって山木さんも18インチのバスドラ、スネア、ハイハット、シンバル1枚というミニセットで4曲に参加。(カメラを自宅に忘れた為写真が無くてスミマセン。ファンの皆様。)レコーディングは5曲分の素材録音を4〜5割くらいまで行ないました。演奏はもちろん完璧。

そういえばshiosaiで高水さんの音を録音するのは初めてで、大学生の頃からの憧れのベースプレイヤーとのセッションがついに実現した!という側面もあります。高水さんとお会いするのは2度目で、1度目はだいぶ前に長野県の松本で行なわれた笹路正徳&高水&山木(ゲストで我が師匠の布川俊樹)というメンバーでのライブに丁度旅行で長野に行っていた私が顔を出した時でした。そのライブでの高水さんはウッドベースで凄まじいプレイを連発していて、“高水健司=フェンダー・ベース”というイメージと全く違った一面に驚いた事をよく覚えています。昨日はレコーディング終了後に食事をご一緒して沢山お話を伺う事も出来てハッピーでした。

今回私のスタジオから持ち出して山木さんのドラム録音に使用したSSLのラック・シリーズ。プリアンプ、EQ、コンプレッサーとレコーディングに必要な機材が1ユニットに詰め込まれ、必要であればトータル・リコールまで使える優れものです。また、8ユニット詰め込んでも片手で簡単に持つ事が可能な軽さもこうした移動レコーディングでは良いです。

しかし何より驚くべきは山木さんのドラミング!タムタムはなく、シンバルも1枚、という最小セットで井上さんや高水さんが用意したモダンでクールな楽曲を完璧に演出してしまうのにはメンバー含め驚愕でしたー。


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Billboard Live 東京へ

Smv

昨日はエンジニアのゴウ・ホトダさんよりお誘いを受け、S.M.V(スタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、ヴィクター・ウッテン)のライブを観にBillboard Live東京へ行ってきました。ホトダさんはマーカス・ミラー関連作品のミキシングを数多く手がけており、マーカスプロデュースのデビッド・サンボーン作品でグラミー賞を受賞しています。また、今回のS.M.Vのアルバム収録曲のミキシングも担当しています。

主役3人揃ってベーシストで、しかもいずれもスーパー・テクニシャンですから、当然期待されるのはベース・オリンピック的なベースバトル。観客の8割以上が男性で、私の席の周りでも始まる前から「やっぱりマーカスだろー。」「いや、ウッテンが群を抜いて凄いよ。」なんて話題で盛り上がっていました。
で、始まってみれば予想通りの展開で、まさに目にも止まらぬスーパープレイの連続。メンバーそれぞれのプレイは数々の名盤で知っていますが、実際にライブで体験するとやはり圧倒されます。スーパーテクニックと言っても3人ともベースのトーンは違いますし、三者三様に確立された個性があって流石です。特にスタンリーがトレードマークのアレンビックを大きな手でかき鳴らすトーン、マーカスのアクティブ・ジャズベースによる透明感と抜けの良さが際立つトーンはその音色だけでひとつのジャンルが成り立つくらい強力なものでした。
・・・と、全編にわたり圧倒され続けたわけですが、スタンリーがウッドベース、マーカスがサックスやバスクラリネットを演奏するなどそれぞれの持ち味をもフューチャーしていて、その辺は彼らのプロデューサー資質のなせる業ですね。

終演後はホトダさんと会場にいらしたラジオDJのルーシー・ケントさん(ホトダさんとルーシーさんは古くからの友人だそうです。)と共に楽屋へ伺い、メンバー達と歓談。メンバー3人ともとてもフレンドリーに対応してくださいました。私にとってスタンリー・クラークはベーシストとしてはもちろんですが、チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーをはじめジェフ・ベックやジョン・マクラフリン等との交流、様々なプロデュース作品を通じて「クロスオーバー」と言われるスタイル(「フュージョン」ではないのがポイント!)を確立した人という事で、とても大きな存在感がある人なんです。ですからその思慮深い佇まいに接っするのは結構緊張しました。

ラジオでよくその声を耳にするルーシー・ケントさん。公演の中でヴィクター・ウッテンが会場にいるルーシーさんを紹介する場面もありましたし、楽屋でのやりとりを見ていてミュージシャン達がいかに理解あるラジオDJとの繋がりを大切にしているかが分かりました。また、ルーシーさん自身が音楽にどっぷりつかって生活して来た事もあってミュージシャンとスピリットを共有出来るんですね。素晴らしい事です。

スタンリー・クラークがプロデュースしたロイ・ブキャナンの作品。ジェフ・ベックが名曲『哀しみの恋人達』の演奏をロイ・ブキャナンに捧げたのは有名ですが、この作品にはスタンリーはもちろん後にジェフ・ベックに無くてはならない存在となるキーボーディスト、ヤン・ハマーはじめデビッド・ガリバルディー、ウィル・リー、スティーブ・クロッパー(ブッカーT&MG'Sの「グリーンオニオン」を演奏!)などこれまでのロイ・ブキャナン作品とはひと味違ったメンバーを起用して斬新なクロスオーバーサウンドを展開しています。そのサウンドは同時期にリリースされているジェフ・ベックの歴史的名盤『ブロウ・バイ・ブロウ』『ワイアード』を連想させるもので、ジェフ・ベックにとってスタンリー・クラークとの出会いとロイ・ブキャナンの影響がいかに大きなものであったかも分かります。ロイ・ブキャナンのファンの間では賛否両論ある作品のようですが、ロイ・ブキャナンがテレキャスター一本で生み出す特異な演奏スタイルがそうした新時代のサウンドにも十分対応出来るものである事を示した価値ある作品で私は大好きです。

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マイブーム到来!?(サーフィン編)

Irita

日曜は早起きして朝からサーフィン。いつもは下田の白浜でやる事が多いですが、昨日はもう少し足をのばして入田浜へ。伊豆の海は一般的に南に行く程海水の透明度が高く、見事な景観が見られます。多々戸浜~入田浜はその代表的なビーチであり、伊豆を代表するサーフスポットでもあります。(湘南や湯河原、宇佐美あたりのサーフスポットとはまったく別世界。)

最近は海が穏やかで、サーフィンを楽しむには若干波が小さかったですが、昼過ぎまでゆっくり波に揺られ、それなりの本数を乗る事ができて楽しめました。今の私にとってサーフィンの何が面白いかと言うと、1つは波や潮の満ち引きなど自然が作り出すグルーヴ感を体で感じられる心地よさ(時に恐ろしさ)、そして人によって様々なライディングスタイルがあり、時には気分によってあえて違ったスタイルに挑む事も出来る事。(もちろんそれぞれにトレーニングと経験を積む必要があり、簡単ではありません!) で、様々な種類のサーフボードを選択しつつ自分のスタイルを確立していく事は、音楽とも似ていて、ギターで言うところのストラト、レスポールだったり、テレキャス、SG、フルアコ、に相当するようなサーフボードがちゃんとあって、面白いなと思う訳です。

今私がメインで使用しているのがSouth Pointのロングボード。ロングボード世界チャンピオンのボンガ・パーキンスの最新モデルでもあります。サイズに対して非常に軽い為、スピードが出やすく楽に波をつかまえる事が出来ます。このボードを持ってハワイのノースショアの大波に挑戦するような日が来るだろうか?


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マイブーム到来!?(ギター編)

先週ジェフ・ベックの初期作品『Truth』を聴いていたら無性にギターが弾きたくなり、最近は殆ど弾く事がなかったフェンダー・ストラトキャスターを出してきました。このストラトは通称“ブラッキー”で、要するにエリック・クラプトン仕様。制作もフェンダー社のマスタービルダーが手がけているだけにとても美しく、また、ネックの握りも自然に手に馴染んでくれて気に入っています。
ここ数年はドラムやベースを弾く事が多かったのですが、それらの楽器を経てギターに戻ってくるとかなり新鮮な感触があって、リズムに対して敏感になったり、フレーズの1音1音をじっくり弾く事に気持ちよさを感じたりして、以前とはかなり違った演奏になっているように思います。そんな感覚の変化を実感する事は結構快感だったりするんですよね。

使用しているアンプは“Diezel Einstein”コンボ。ドイツ製の真空管アンプで、日本ではあまりメジャーではないのかも知れませんが、Diezelのアンプヘッドはshiosaiでもお世話になっている今剛さんも使用していました。このアンプは例えばフェンダーのツイン・リバーブなどとは違って、あまりコンプ感が強調されず、ギターの音色がそのまま反映されたクリーン~クランチトーンは絶品です。

しばらくは夜な夜なスタジオに篭り、ビールやワインを飲みながらギターを爪弾いてみようと思っています(喜)。

ジェフ・ベック、クラプトン、ジミー・ペイジはギターという楽器の魅力を凝縮したプレイを残していて、生涯楽しめる音楽。3人ともライブも観る事が出来て(ジミー・ペイジはカヴァーデイル&ペイジの頃)それぞれの感動は忘れられません。その他ジミヘン、ロビー・ロバートソン、ジョン・リー・フッカー、スティーブ・クロッパー、ロイ・ブキャナンなどはいつも聴いています。あと、ボブ・マーレイやカーティス・メイフィールドのリズム・ギターも本当に素晴らしい!
最近の二十歳そこそこのミュージシャン達と話していると彼らはそういうミュージシャンの事は名前しか知らず、ギタリストというとB’zの松本孝弘さんやラルクのSUGIZO、更にもっと若いギタリスト(そうなると今度は私の方が知らない、、、笑)だったりして、世代間の格差を痛感します。でも考えてみると若い世代の注目を集めるような“若きギター・ジャイアンツ”的な存在ってあまりいないように思いますね。これも音楽界の流れでしょうか。あっ、でも先日DVDで見たジョン・メイヤーは良かったです。ピノ・パラディーノが包み込むようなベースでサポートしていました。

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