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2009年5月の記事

Made in Japan

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最近メインで使用しているベースはFreedom Custom Guitar Researchというブランドのジャズ・ベース。シンセサイザーやサイレントドラムなどでは日本製の機器が大きな評価を得ているものがありますが、ギターやベース、多くの録音機器等では歴史ある海外の一流ブランド製品が音楽に関わる多くの人々の憧れとして揺るぎない地位を築いています。

しかし、最近は国内でも一流の職人が独自のブランドを立ち上げ、海外ブランドを超える精密な仕事ぶりによって、プロアマ問わず急速に評価が高まっている様に感じます。
Freedomは東京の下町を拠点とする工房で、長い間ヴィンテージ楽器のリペアやカスタマイズに関わって来た技術と経験が、その楽器製作に活かされている様です。実際にその楽器を手に取ってみると、手にした感触がまるでフェンダーのヴィンテージを思わせるフィット感があり、出音もパッシブベースらしい暴れ感をともなった現代的なもので、「これは!」と思わせるものがありました。もちろん、一緒に弾き比べた海外製の楽器もそれぞれに魅力はありますが、それらは値段が2倍であったりもし、そんなコストパフォーマンスを考えるとFreedomの楽器は抜群とも言えるものでしょう。また、国内で切り出された木材を数年かけて処理している為、使用し始めて半年以上経ちますが、ほとんどネックが反ったりする事もなく、トラブルがないのも嬉しいところ。(フェンダー・カスタムショップ製の新品などは2〜3年の間はネックが順反り逆反りを繰り返し、リペアに出している時間の方が長いくらいだったりする事もあります。)国内外の一流アーティストも多く使用し始めている様ですし、今後更に注目を集めるブランドだろうと思います。また、他に試奏した同じく国産ブランドのSugiも特徴ある素晴らしいパッシブベースでした。車や電化製品、アニメだけでなく、楽器においても今後のMade in Japanに期待したいところです。

昨日私の病院に歯科材料を取り扱ういくつかの業者から「新型インフルエンザの影響でマスクが欠品」とのFAXが届きました。次の取り扱いがいつになるかも不明との事。ま、マスクはしばらくストックがあるのですぐには困らないものの、新型インフルエンザに関する政治や報道の在り方は問題も多いように思います。そもそもこうした感染が広がりつつある中(つまり通常の流行風邪同様に「ある程度の流行はありうるだろう」と予想される中)、テレビの速報まで流して「何人目の感染者を確認。」「大阪で、東京で、川崎で、***高校の女子生徒が、、、」などと報道される事には強い違和感を感じます。ようやくここに来て「鳥インフルエンザ(人に感染した場合強毒性が予想される)の対応が新型インフルエンザに適応されるのはおかしい」、といった意見が反映された対応策も出されたようですが。また、「早めにかかって耐性をつけて」という常に変異し続けるウィルスの特徴を考慮しない意見もインターネットなどでは見受けられますね。やはり総理大臣なり、厚生大臣なりが、正しい知識を整理し、「何の為に」「どんな対応を」「どうした優先順位で」なすべきかを繰り返し伝える事が必要でしょう。

『生物と無生物のあいだ』が話題となった福岡伸一さんの新著『動的平衡』でも、そんなウィルスの憎らしい程の振る舞いが分かりやすく描かれていました。細胞を持たず(ウィルスは核酸とタンパク質のみからなる粒子)、栄養を摂取せず、排泄も呼吸もしない。そんなまるで物質のような存在が強力な自己複製能力をもち、しかも常に変異し続けてワクチンに耐性を持ち、新たな宿主を開拓する(それによって豚から人へといった種の壁を乗り越えた感染をおこす)、、、。不思議で不気味な存在ですね。福岡氏の文章は毎週週刊文春でも読んでいますが、細菌感染の導入に医師としての森鴎外がおかした失敗のエピーソードが登場するあたり、流石つかみが上手いな〜と思いました。

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帰れない二人

Yosui

昨日、亡くなった忌野清志郎さんの告別式の様子が何度も報道されていました。「青山ロックンロールショー」と題されたライブ葬に4万人以上のファンが集ったとの事。RCサクセションの楽曲を皆で合唱するファンの姿を見ていて、清志郎さんが長いキャリアにおいてファンに伝えたメッセージの力強さを実感しました。「雨上がりの夜空に」「スローバラード」「トランジスタ・ラジオ」などはファンならずとも知っている曲で、そうした皆で共有出来る楽曲を持つアーティストは現在ではごく限られた存在になっていますね。少し前に近田春夫さんが週刊文春に「本当のヒット曲というのはお金を払わずとも皆が知っている曲って事。今はあるアーティストの限られた信者がリリースされたら必ず買うというだけのものになった。」というような事を書いていて、「その通りだな〜。実際自分もオリコンチャートにのる曲のほとんどは一度も聴いた事がないし。」と思いました。ヒットする事はもちろん素晴らしい事でしょうが、単に消費されて忘れられて行くだけの音楽にはどこかしら寂しさも感じられます。(こうした状況は結構最近になってからと思います。ミスター・チルドレン、スピッツ、GLAYなどの数年前の楽曲は買わずとも口ずさめるくらいに知っていましたし。宇多田ヒカルさんの「Automatic」あたりまでは、、、。要するにラジオやテレビでの音楽の扱いやメディアの影響力の変化などが要因でしょうか?)

私は熱心なRCサクセションファンではありませんでしたが、いくつかの有名曲以外で大好きな楽曲が井上陽水さんと共作した「帰れない二人」です。「心もよう」のB面で、名盤『氷の世界』にも収録されていますね。陽水&忌野さんのロマンが現実の物悲しさとともに伝わる名曲。あと、一昨年、歌手の浅川マキさんとお話ししていた際に、清志郎さんが、ナッシュビルで録音した作品を浅川さんに聴かせにやって来て、とっても嬉しそうにしていた、という話を聞き、ミュージシャンらしい無邪気さがとても微笑ましく思えた事も覚えています。

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